はじめに
トヨタ ハイエースは日本でダントツに一番売れている商用車です。法人や個人事業でハイエースを使用している方も非常に多いです。そんな中でハイエースに乗っているオーナーの困り事で非常に多いのがラジオデッキを取り外してナビを取り付けたけど、音が出ない!何も聞こえない!という内容です。
ハイエースの仕様でインストパネルに【ラジオデッキとトレイ】が設定されている場合はラジオはデッキに内蔵されているスピーカーから出力されますのでドアにスピーカーが設定されていない場合があります。
そこで今回はトヨタ ハイエース(TOYOTA HIACE) LDF-KDH201Vに社外のスピーカーを取り付ける方法について徹底解説します。
作業におけるカンコツや、ドアトリムの取り外し方、鬼門であるトヨタ純正スピーカーカバーの簡単な取り外し方に至るまで、取付業者が絶対に教えたくない情報を包み隠さず全て無料で公開します。
取り付けたナビを最大限有効活用する為にもスピーカーの取付は必須です。
この記事を確認しながらであれば、誰でも簡単にスピーカー交換が出来ますので是非ともこの記事を最後までご覧になりご自身でスピーカー取付に挑戦される方が一人でも増えれば幸いです。
ナビやバックカメラを取り付けたい!という方はこちらの記事も併せてご覧ください。
車両情報
・車名:トヨタ
・型式:LDF-KDH201V
・原動機の型式:1KD
・総排気量又は定格出力:2.98L
・初度登録年月:2011年(平成23年)10月
購入部品
社外 スピーカー取付にあたり事前に準備した商品は以下の通りです。順に解説します。
【スピーカー】
・商品名:carrozzeria
・型番:TS-F1740Ⅱ
【インナーバッフル】
・商品名:インナーバッフルボード トヨタ車対応 ハイエース/レジアスエース用
・型番:KTX-Y176B
スピーカーを開梱した写真が以下です。スピーカーの同梱品は取り付ける車種や取付位置に汎用性を持たせるために大量のオプション部品が入っており、使用しない部品も多々あります。
インナーバッフルを開梱した写真が以下です。見えない部位にも関わらずきちんと塗装されており品質も申し分ありません。
また、スピーカーがPioneerのcarrozzeriaならインナーバッフルもPioneerが良い!という方はこちらの商品になります。
作業紹介
ドアトリム取り外し
フロントドアを開きます。ドアスピーカーは下の写真の左下の位置に取り付けます。スピーカーを取り付けるにはフロントドアトリムを取り外す必要があります。
インサイドハンドル部分にあるビス1本を先端サイズが2番のプラスドライバーを使用して緩めます。
ドアポケット部分にあるビス2本も先端サイズが2番のプラスドライバーを使用して緩めます。
ドアポケット部分のビスが外せましたらドアポケット部分を指で掴んで勢いよく上に引き上げるとドアスイッチが取り外せます。裏面にある配線コネクターのロック部分を先端を丸く削ったマイナスドライバーで押しながら引き抜き、ドアスイッチを車両から取り外します。
ちなみにドアスイッチの裏面の写真は以下です。なかなか外せない!とお困りの方は爪の位置などをよくご確認ください。
ドアトリムを車両から取り外す為に干渉するコーナーカバーを浮かせておきます。
コーナーカバーを浮かせて以下の写真ほどの隙間ができればドアトリムは外せます。
また、コーナーカバーの固定クリップはコーナーカバーをドアから外す際に、ドア側に残ってしまいますので取り外してコーナーカバー側に取り付けておきます。
ドアトリムとドアの間に指を入れて膝でドアを押さえながら勢いよくドアトリムを手前に引くとドアトリムが簡単に外せます。ドアトリムを取り外した状態が以下の写真です。
外したドアトリムの内側の写真は以下です。
ドアトリムとドアを固定している白い樹脂クリップは再使用不可ではありませんが、経年劣化で割れたり保持力が低下しますので全数新品への交換をオススメします。
スピーカーカバー取り外し
トヨタ純正スピーカーカバーはボルト留めではなく、特殊な専用リベットでドアインナーパネルに固定されています。今回は誰でも簡単に取り外せる方法について徹底解説します。
先端径が5mmのドリルビットを使用してリベットの頭を除去します。
ドリルビットでリベットの頭を除去する際に”共回り”して上手く取れない!という方はヘラ等でスピーカーカバーを浮かせながら作業すると簡単に除去できます。ちなみに私がいつも愛用しているヘラはBlue-Pointのメタルプライ PBFT10です。
リベットの頭が除去できましたら先端径が4mmのドリルビットに交換し、さらにリベット部分を除去します。
4mmのドリルビットが貫通するとドア内部にリベット先端が落下しますので異音の発生やサビの発生に繋がりますので必ず取り出しましょう。
スピーカーカバー側にリベットの樹脂部分が残りますのでヘラ等で取り外せばスピーカーカバーがフリーになります。
スピーカーカバー取り外しには以下の工具を使用しました。マキタの充電式ドライバドリルはコンパクトながらパワフルに使えますのでオススメです。
参考情報ですが、専用リベットはこのような形状をしています。
スピーカーカバーに固定されているコネクターを先端を丸く削ったマイナスドライバーを使い取り外します。
インナーバッフルを取り付けるための事前段取りが完了しました。
参考情報ですが、取り外したスピーカーカバーは以下です。
スピーカー取付
今回はトヨタ車にスピーカーを取り付けますのでスピーカーに付属している接続アダプターの爪を
接続アダプターにセットします。
接続アダプターにスピーカーに付属している変換コネクターを接続してスピーカーを取り付けます。
インナーバッフルをドアインナーパネルに取り付けます。インナーバッフルの固定はインナーバッフルに付属しているボルトナットを使用します。またその際にインナーバッフルの切り欠き部に変換コネクターの配線を先に通しておきます。
スピーカー(ウーファー)に変換コネクターの平端子を接続します。幅がそれぞれ異なりますので幅を合わせて接続します。
スピーカー(ウーファー)をインナーバッフルに付属しているビスを先端サイズが2番のプラスドライバーを使用してインナーバッフルに固定します。
接続アダプターに車両側のコネクターを結線し、スピーカーに付属しているクッションを貼り、異音対策を施し純正ハーネスにタイラップで固定します。
助手席側も同様に作業します
ドアトリムを取り外します。
スピーカーカバーを取り外し、スピーカー(ウーファー)を取り付けます。最後に純正ハーネスにクッションを巻いた接続アダプター、変換コネクターをタイラップで車両側ハーネスに固定すれば作業は完成です。
工具紹介
今回作業に使用した工具をまとめて紹介します。マキタの充電式ドライバドリル以外はごくごく一般的な工具となります。
ラチェットレンチやメタルプライがあると作業がとても捗ります。
最後に
いかがだったでしょうか。スピーカー交換作業は自動車整備(車いじり)の中でも初歩的な作業ですが、突き詰めると意外と奥が深いことが分かっていただけたかと思います。DIYでやるにはリスクも少ないのでとてもオススメな作業です。
スピーカー交換以外にも様々な整備記事を公開しています。是非ともご覧ください。
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