はじめに
アイドリングストップは、自動車メーカーがカタログ燃費の表記をよく見せるために考え出した機能です。信号待ちや渋滞で停止状態の際にエンジンを停止させて燃料消費を抑え、排出ガスを減らします。
一方で、マニュアルのようなエンジンが急に停止するとびっくりするような車種や、右折時や、駐車時のような瞬間的な停止の際にも余計なアイドリングストップ機能が作動してしまい非常に使い勝手が悪化します。
さらに、一昔前はどの新車にも当たり前のように採用されていましたが最近ではアイドリングストップ機能がそもそも採用されていない新車も登場してきており、アイドリングストップ機能自体に疑問を抱くようになっているオーナーも多いでしょう。
スムーズに作動しているエンジンを急に停止させることは燃焼状態の悪化に繋がりますし、機械は停復電の際に不具合が出ますので何度もエンジンを停止・始動させることはリスクしかありません。
そこで今回はフード(ボンネット)ラッチスイッチ部分を加工してアイドリングストップをキャンセルする方法についてスズキ ジムニー シエラ JB74Wを用いて徹底解説します。様々な方法がある中で、特に簡単で低コストで効果を発揮しますので、是非とも参考にしてみてください。
同じ車種をお乗りのオーナーはもちろん、JB64Wにお乗りのオーナーにとっても有料級の情報になると思います。この記事をご覧になりご自身でアイドリングストップキャンセラー取付に挑戦される方が一人でも増えれば幸いです。
さらに、写真だけでなく動画でも確認したい!という方に向けてYouTubeも公開していますので併せてご覧いただければ幸いです。”高評価“と”チャンネル登録“もよろしくお願い致します。
車両情報
・車名:スズキ
・型式:3BA-JB74W
・原動機の型式:K15B
・総排気量又は定格出力:1.46L
・変速機:5速MT
・初度検査年月:令和5年8月
アイドリングストップとは
アイドリングストップ(Idling Stop)とは、自動車のエンジンがアイドリング状態(停止状態)になると自動的にエンジンをストップさせ、再び走行を開始する際にエンジンを再始動する機能のことです。
アイドリングストップは、車両が停止している間に無駄な燃料消費を減らし、排出ガスを削減するために採用されています。
特に都市部の交通渋滞や信号待ちなどでエンジンを停止することで、燃料効率が向上し、環境にも配慮した運転が実現されます。
アイドリングストップのメリット
アイドリングストップのメリットは主に以下の通りです。
・燃料節約: エンジンがアイドリング状態で無駄な燃料を消費することを防ぎます。交通渋滞や信号待ちなどで効果を発揮します
・排出ガス削減: アイドリング中に排出される排気ガスを削減します。これにより、環境への負荷を軽減します。
・騒音低減: エンジンが停止することで、車両からの騒音が低減されます。
・エンジンの寿命延長: アイドリングを減らすことで、エンジン部品の摩耗が減少し、エンジンの寿命を延ばすことができます。
・快適性向上: エンジンが停止することで、停止中の振動やブロワーの音などがなくなり、乗車時の快適性が向上します。
上記メリットが自動車メーカーがアイドリングストップを採用する主な理由です。
アイドリングストップのデメリット
一方でアイドリングストップのデメリットは主に以下の通りです。
・スターターモーターへの負担増加:エンジンの頻繁な再始動によりスターターへの負担が増加します。
なお、アイドリングストップ機能付き車両と言えども、スターターモーターは強化品が採用されているわけではない為、よりスターターモーターの寿命が縮まります。
・バッテリーへの負担:アイドリングストップ機能は、エンジン停止時に電気系統を維持するためにバッテリーを利用します。頻繁なアイドリングストップは、バッテリーの寿命を短縮させる可能性があります。
・高性能タイプのバッテリーが必要:アイドリングストップ機能付き車両には、アイドリングストップに対応した専用バッテリーが必要です。
・快適性の低下: アイドリングストップ時にエンジンが停止することで、エアコンやヒーターなどの快適性に影響を与える場合があります。停止中にエアコンやヒーターが機能しないため、車内の温度や湿度が上昇する可能性があります。
・走行感覚の変化: アイドリングストップにより、エンジンの再始動時に若干の遅れが生じることがあります。このため、一部のドライバーは走行感覚に違和感を覚えることがあります。
これらのデメリットは、アイドリングストップ機能をキャンセルしたくなる十分な動機になります。
購入部品
アイドリングストップキャンセラーを自作するにはこれらの部品を準備します。
・3P025WP-RH-F-tr:矢崎総業025型RH防水シリーズ3極Fコネクタ 1個
・DP7158-3169-40-RH-LGR:矢崎総業025型RH防水シリーズダミー栓 4個
・WS7158-3166-60-RH-HS-GRE:矢崎総業025型RH・HS防水ワイヤーシール 2個
・M025WP-RH-HS-wr:矢崎総業025型RH・HS防水シリーズM端子 2個
今回も全て配線コムにて揃えました。
また加工する際に使用した専用工具はこちらです。
なお、自作はちょっと・・・という方には完成品がセット販売されていますのでこちらをどうぞ。
作業紹介
アイドリングストップキャンセラーのコネクター自作方法、車両への取付方法については動画にて徹底解説していますのでそちらをご覧ください。
完成写真
アイドリングストップキャンセラーを車両に取り付けた後の写真が以下です。コネクターがバタつかないようにタイラップ3本でしっかりと固定しています。
コネクター先端をしっかりと固定しています。
エンジンルーム側から撮影した写真が以下です。
最後に
いかがだったでしょうか。アイドリングストップキャンセラーは様々なタイプがあり室内にあるキャンセルボタンの裏側に加工するタイプが一般的です。しかしながらジムニー JB74W、JB64Wの場合はこの方法が最も簡単でコストパフォーマンスも高いです。また、純正配線を加工する必要がないため、復元の際もコネクターを接続し直すだけですので非常に簡単です。是非ともお試しください。
エンジン始動直後にアイドリングストップキャンセルボタンを毎回押す”煩わしい動作”から解放されます。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。車いじりの参考になれば幸いです。コメントやお問合せもお待ちしております。コメントは記事の最下段にある【コメントを書き込む】までお願いします。また、YouTubeも公開しています。併せてご覧頂き、”チャンネル登録”、”高評価”もよろしくお願いいたします。YouTubeリンクはこちら
コメント