はじめに
ガソリン車において約5,000km毎に訪れる『避けては通れない整備』、それがエンジンオイル交換です。また、オイルフィルター交換(別名:エレメント)はオイル交換の2回に1回の頻度で交換が必要です。
自動車にとってエンジンオイルは人間でいう血液のような重要な役割を担っています。オイル管理はエンジンそのものの管理と言っても過言ではありません。是非ともこの記事をご覧いただき、エンジンオイルの定期的な交換サイクルを確立しましょう。
同じ車種をお乗りのオーナーはもちろん、これからエンジンオイル・フィルターを交換しようと検討されているオーナーにとっても有料級の情報になると思います。この記事をご覧になりご自身でエンジンオイル交換、フィルター交換に挑戦される方が一人でも増えれば幸いです。
さらに、写真だけでなく動画でも確認したい!という方に向けてYouTubeも公開していますので併せてご覧いただければ幸いです。”高評価“と”チャンネル登録“もよろしくお願い致します。
車両情報
・車名:スズキ
・型式:3BA-JB74W
・原動機の型式:K15B
・総排気量又は定格出力:1.46L
・変速機:5速MT
・初度検査年月:令和5年8月
購入部品
エンジンオイル・オイルフィルター交換にあたり、以下の用品を準備しました。
エンジンオイル
Suzuki純正のエンジンオイルはECSTAR F(エクスター エフ)で粘度は0W-16です。
エンジンオイルは1L缶よりも4L缶、4L缶よりも20L缶で購入する方が割安になりますので今の車両をある程度の年数乗ると決めていれば20L缶での購入がオススメです。
以下のリンク先から直接購入が可能です。
オイルフィルター
Suzuki純正のオイルフィルター品番は16510-81404でDENSO製です。
10個セットで購入するとさらに1個当たりの単価が安くなります。オススメです。
ガスケット
下抜きでのエンジンオイル交換作業にはガスケット(アルミ製のパッキン)の購入が必須です。Suzuki純正のガスケット品番は09168-14015です。ちなみにガスケットのサイズは内径14×外径20×板厚1.5です。
ポイパック
古いエンジンオイルを処分する際にはポイパックが便利です。なお、エンジンオイルの処分についてはお住まいの地域毎にご確認をお願いします。
オイルジョッキ
オイルジョッキは蓋があると保管時の埃・虫の混入が防げますので蓋付きのものがオススメです。また、容量は5Lのものが注ぐ際に重量は重くなりますが、エンジンオイルを一度に注ぎきれて便利です。
計量ボトル
エンジンオイル交換で最も重要なことはエンジンオイルの排出量管理です。どのくらいエンジンからエンジンオイルが排出されたか確認した上で、新しいオイルを注入することをお勧めします。
使用工具紹介
今回の修理で使用した工具は以下の写真の通りです。工具の詳細については作業紹介の中で順に解説します。
作業紹介
オイル量の把握
エンジンオイルを抜く前に、車両が水平になっていることを確認し現状のオイル量をオイルレベルゲージを使って把握します。
交換前のオイル量を把握する事はエンジンオーバーホールの要否判断に繋がりますのでとても大切です。一概には言えませんが、オイル消費に伴うオーバーホールの要否は走行距離1,000kmで1.0L以上オイルを消費しているかどうかが判断の基準です。
ちなみに、車種によっても差はありますが、オイルレベルゲージの上限値と下限値の差は約1Lとなります。
作業スペースの確保
フロアジャッキと馬を使用し、車両をジャッキアップします。ジャッキアップについてはこちらの記事をご覧ください。安全なジャッキアップ方法について解説しています。
また、Jimny SIERRA JB74Wのように車高が高い車両であれば、スロープを使用することで作業スペースを確保することも可能です。作業中に車両の下敷きになるリスクも回避できますので非常にオススメです。
ちなみにハイリフトタイプもあります。4個あればマフラー交換などの作業も可能です。
エンジンオイル排出
ドレンボルトを緩める前にフィラーキャップ(注ぎ口のキャップ)とオイルレベルゲージを抜いておくとエンジン内部に空気が入るため、早くエンジンオイルを抜くことができます。
また、フィラーキャップを外した際はエンジン内部の状態を目視で確認しておくと良いでしょう。オイル管理が悪い車両であればスラッジやカーボンの付着が見受けられます。
Jimny SIERRA JB74Wのドレンボルトとエンジンオイルフィルターの位置関係は以下の写真の通りです。
ドレンボルトの取り外しは二面幅が14mmのソケットレンチを使用して緩めます。
エンジンオイルの粘度が0W-16と非常に低いため、勢いよく排出されますので気をつけましょう。
ドレンボルト締め付け
ドレンボルトが外せましたら、ガスケットを新品に交換します。ガスケットは主に素材が銅やアルミで出来ておりガスケットがボルトの軸力により潰れてオイルパンとドレンボルトの間に密着することでオイル漏れを防いでいます。よって、一度緩めたガスケットは変形しており、締結面にフィットしないため再使用すると普通に漏れますので、”再使用は不可”です。
また、排出したオイル量を管理することは入れるオイル量の目安にもなりますので非常に重要です。
エンジンオイルフィルター取り外し
エンジンオイルフィルターを取り外すには専用工具を使用します。
また、新しいオイルフィルターを取り付ける際はオイルフィルターのゴム部分が接触する箇所をペーパーウエス等で清掃してから組み付けましょう。
清掃が完了しましたらオイルフィルターのゴム部分に新しいエンジンオイルを薄く塗り規定トルク値14N・mで取り付けます。
エンジンオイル注入
新しいエンジンオイルをフィラーキャップより注入します。
エンジンオイルを注入する前に、深呼吸してドレンボルトは締めたかな?オイルフィルターは締めたかな?と確認する事が大切です。
エンジンオイルが注入できましたら、フィラーキャップを閉めて、オイルレベルゲージを戻し、エンジンを掛け、オイルを回した後に滴下するの待ち、オイル量をオイルレベルゲージで確認します。少なすぎればさらに補充してレベルゲージの上限に合わせれば作業完了です。
なお、万が一、エンジンオイルを入れ過ぎてしまった際は落ち着いてこちらの記事をご覧ください。
最後に
いかがだったでしょうか。エンジンオイル・オイルフィルター交換作業は自動車整備(車いじり)の中でも初歩的な作業となりますが、非常に重要な整備です。
定期的なエンジンオイルの交換がエンジンメンテナンスの中でも最も重要です。走行距離や距離を走らない方は経過年月で管理し、定期的な交換を実施しましょう。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。車いじりの参考になれば幸いです。コメントやお問合せもお待ちしております。コメントは記事の最下段にある【コメントを書き込む】までお願いします。また、YouTubeも公開しています。併せてご覧頂き、”チャンネル登録”、”高評価”もよろしくお願いいたします。YouTubeリンクはこちら
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