自動車整備士が教えるテンションロッドブッシュ オイル漏れ修理 S15 シルビアで徹底解説

S15 Silvia

はじめに

自動車にはゴム製の部品が数多く採用されています。私のS15 シルビアにも例外なく採用されており、製造から年数が経過してくるとそのゴム製の部品が劣化して様々な不具合に繋がります。今回紹介する不具合はフロントの足回りに使用されているテンションロッドブッシュからのオイル漏れです。対処方法が複数ありますのでそれぞれ記載した上で、メリット・デメリットを整理して修理を進めます。同じような部品については同様の判断ができると思いますので最後までご覧頂き、車いじりの参考にして頂けると幸いです。

NISSAN GF-S15 シルビアのその他の整備記事はこちら↓

現状把握(ブッシュオイル漏れの状態)

テンションロッドブッシュはテンションロッドに圧入されており、ブッシュの内部にはオイル(グリス)が封入されています。ブッシュ(ゴム製)が経年劣化することによりひび割れ、内部のオイルが外に出てくるというのが今回の不具合の概要になります。

Tension rod LH

シルビアでは定番の、年式と走行距離でいつかは発生しうる不具合です。しっかり漏れてきています。

Tension rod LH

逆側(右側)はオイル漏れこそしていない状態ですが、ひび割れがありこちらも時間の問題です。

Tension rod RH

修理方法検討

対処としては様々な選択肢(1〜8)があるため、どの案で進めていくかしっかりと検討した上で判断します。

  1. 日産純正 新品ブッシュのみを購入し、油圧プレスで打ち替え
  2. 日産純正 新品テンションロッド(ブッシュ圧入済)を購入し、入れ替え
  3. NISMO(ニスモ) 新品ブッシュのみ購入し、プレスで打ち替え
  4. NISMO(ニスモ) 新品テンションロッド(ブッシュ圧入済)を購入し、入れ替え
  5. 中古ブッシュのみ購入し、油圧プレスで打ち替え
  6. 中古テンションロッド(ブッシュ圧入済)を購入し、入れ替え
  7. 新品 社外カスタムパーツを購入し、入れ替え
  8. 中古 社外カスタムパーツを購入し、入れ替え

中古のブッシュは品質に懸念があり、すぐに再発するリスクがありますので、今回は、案1か3で進めようと検討しています。記事が長くなりますので具体的な交換修理については次回以降の記事をご覧ください。最後までご覧いただきありがとうございました。

次回記事へのリンク

交換修理についてはこちら↓

自動車整備士が教えるテンションロッドブッシュ オイル漏れ修理 S15 シルビアで徹底解説①
はじめに 前回の記事でテンションロッドブッシュからのオイル漏れについて漏れの状態、不具合の概要について紹介しました。今回は交換修理において購入した部品・設備・治具・工具について紹介します。 前回の不具合紹介記事をまだ読んでいないと言う方はこ...



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