はじめに
マイカーをお持ちの方で、昨日まで何事もなく普通に使えていたのに、今日になって突然、”警告灯が点灯した!”という経験をされた方は意外と多いと思います。
2001年以降に生産されたガソリン車にはOBD II(On Board Diagnostics)と言われる全世界共通の車載故障診断装置の搭載が義務化されており、車両自身が車のどこが故障しているのかを把握できるようになっています。
OBD IIが表示する故障コード(DTC)は故障診断機を使用して表示させることが一般的ですが、各メーカーが用意している自己診断システムを用いることで故障診断機を使用せずに発生している不具合をある程度、把握することができます。
今回紹介する自作SSTはトヨタではDLC3と呼ばれているコネクターの端子間を短絡させる工具になります。自己診断システムに入る際には必須です。予期せぬ不具合に遭遇してしまった際でもこの工具を使えば出先での故障診断も可能です。備えあれば憂なし、予防整備と併せて工具を備えておけば柔軟な対応ができます。最後まで読んでいただき、作ってみていただければ幸いです。
センサーなどを点検する際に使用するオス端子に差し込む自作SSTの記事はこちら↓
準備するもの
手元にある不要なコネクターから使用したいサイズのオス端子を探します。そんな都合の良い不要なコネクターなんて無い!という方はオーディオハーネスを使用するのが良いでしょう。
作業紹介(コネクターからオス端子の取り出し)
まずはオス端子を取り出したいコネクターの4面の写真を紹介します。
このコネクターからオス端子を取り出すには、内側にある黒い樹脂製の部品を取り外す必要があります。
マイナスドライバーを使用し、以下の位置を強く押し込むと黒の樹脂製の部品が押し出されます。一段階浮けば後はプライヤーなどで掴んで引っ張ります。
端子の引き抜きには材質的に硬くて細い工具を使用します。専用工具がおすすめです。私は端子リリースツール PR-2Dを使用しています。コネクターの外側から端子の返しを起こしながらハーネスを引き抜くと簡単に抜けます。
コネクターからオス端子が抜けました。
作業紹介(配線加工)
2本のオス端子を1ペアにして加工します。オス端子の反対側をオートマルチストリッパを使用してストリップします。
圧着工具を使用して、銅線用裸圧着スリーブで圧着します。今回はB-5.5とB-1.25を使用しました。
熱収縮チューブを使用して絶縁処理します。
ついでにオス端子の先端が細いタイプも作成しました。様々な作業に応用も出来ますのであると便利です。
レビュー
実際にOBD IIコネクター(トヨタではDLC3)に接続してみました。問題なく使用できました。
最後に
市販されている一流工具を購入することも大きな喜びを感じれますが、自分で作る喜びもまた一入です。是非ともお試し下さいませ。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。車いじりの参考になれば幸いです。コメントやお問合せもお待ちしております。コメントは記事の最下段にある【コメントを書き込む】までお願いします。また、YouTubeも公開しています。併せてご覧頂き、”チャンネル登録”、”高評価”もよろしくお願いいたします。YouTubeリンクはこちら
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