はじめに
家中を探せば必ず1本は出てくるであろう”マイナスドライバー”。自動車業界ではマイナスネジは最近はほとんど使用されることは無くなり、プラスネジ→トルクスネジとよりなめにくいネジに移行しています。
しかしながら、マイナスドライバーは衰退するどころか、本来の使用用途である”マイナスネジを回すための工具”としてではなく、新たな使用用途としての活路を見出しています。具体的にはブレーキオーバーホールの際のオイルシール類の取り外しやグリスを塗布する際のヘラの代用、小さなバネを組み付ける際の押さえ、また、貫通タイプのマイナスドライバーではタガネとしてやステアリングロックの取付ボルトの取り外しなどにも重宝されています。
先端の材質や特殊加工、シャフトの材質や貫通・非貫通、グリップの素材や長さなどたくさんの種類があり、様々なメーカーから販売されています。種類が多すぎてどれを買っていいかわからない！と思っておられる方はとても多いはず。そこで仕事道具として毎日工具を使う”プロ”も愛用しているマイナスドライバーを紹介します。全て通販で購入できます。また、選ぶ際のポイントや工具を錆びさせないためのメンテナンス方法についても併せて解説します。あなたにとっての最高の1本に出会うためのお力になれれば幸いです。是非最後までご覧ください。
・サイズ表記は−5.5（先端の幅の広さ）×100（シャフト部分の長さ）の様にmmで表現
・貫通ドライバーは叩けるが、シャフトが長い分だけ重い
・ボルスターに工具を掛けることで高トルクが掛けられる
・工具のメンテナンスにはWAKO’Sのメンテルーブが水置換性もありダントツでおすすめ
このホームページで一番読まれているプラスドライバーの記事はこちら↓
ドライバーの先端サイズ
プラスドライバーにはねじを回す先端のサイズとして『PH00』、『PH0』、『PH1』、『PH2』、『PH3』と5種類ありましたが、マイナスドライバーは先端の幅の広さ（mm）とシャフト部分の長さ（mm）で表現され、【−5.5×100】の様に明記されます。
ねじの頭に対して使用するドライバーの先端サイズが一致しているかを緩める前に確認することがとても重要です。
貫通ドライバー・非貫通ドライバーとは
ドライバーのシャフトの部分がグリップの後端まで一本物で繋がっていれば貫通ドライバー、貫通していなければ非貫通ドライバーとなります。
貫通ドライバーのメリットはそのままで叩けることです。タガネの様に使用することが可能です。先端をグラインダー等で削ってノミの様に使用している方もいます。また、非貫通ドライバーと比較しても先端が摩耗しずらいこともメリットの一つです。デメリットはシャフトがグリップの後端まであるので重量が重いことです。
ドライバーのシャフトについているボルスターとは
ドライバーのシャフトにはボルスターが付いている製品もあります。
それらの製品はボルスターにめがねレンチやスパナを掛けることで押す力に専念することができ高トルクを掛けることができます。
snap-onのドライバーにもボルスターが付いていますが、snap-on製はMade in USAということもあり、ボルスターのサイズがインチですので注意が必要です。
ドライバーのメンテナンス方法
ドライバーを錆びさせないためには使用後のメンテナンスが必須です。特に梅雨時期は湿度が高く使用後に放っておくと数日で錆が出ます。錆びは工具の天敵ですが、正しいメンテナンスを怠らなければ錆びることはまずありません。私は14年間、車いじりをしていますが、今までにこのメンテナンス方法で錆びたことは一度もありません。非常におすすめです。
用意するもの
メンテナンスに必要なものは以下の3点です。
・ショップタオル（毛羽立ちが非常に少ないです）
・パーツクリーナー（どのメーカーのものでも良いです）
・WAKO’S メンテルーブ
メンテナンス方法
メンテナンスのやり方は非常に簡単です。
①パーツクリーナーを使用してマイナスドライバーの汚れを落とします。
②汚れが落ちたら、WAKO’S メンテルーブをマイナスドライバーに塗布してショップタオルで拭き取る。
以上です。パーツクリーナーで汚れを落とすだけだと工具の表面から油分が無くなり、非常に錆びやすい状態になります。表面に油膜を作ることで非常に錆びにくい状態を保てます。また、WAKO’Sのメンテルーブは水置換性で工具の表面に付着した水分と置き換わり金属の表面を錆びさせない機能があります。一度使い始めるとこの商品以外は使えません。安心しかありません。
マイナスドライバー おすすめ10選
前置きが長くなりましたが私も使用しているおすすめのマイナスドライバーを順番に紹介していきます。商品リンクから直接購入出来ますのでお店に行く必要がなく便利です。是非ともお試しくださいませ。
Snap-on
泣く子も黙る”Snap-on”のソフトグリップハンドルのドライバーセットです。旧グリップハンドルはAmazonにはありませんでした。たくさんのプロの整備士が使用しています。力を掛けてもソフトグリップハンドルなので手が痛くなりません。先端の精度がよく、材質も硬く頑丈です。死ぬまでに一度は使ってみたいドライバーだと思います。
KTC（京都機械工具）
車いじりを始める方に向けて”最初の1本”としてKTCがおすすめです。私も最初の1本はKTCから始めました。グリップも滑りにくく、ボルスターもありしっかりとねじに対して力を掛けられます。品質とコストのバランスが良いです。この1セットあればまず困ることはないでしょう。
VESSEL
このドライバーはとにかく良く売れています。Amazonで現在ベストセラー１位になっています。私も電気工事士の資格を取る際に購入して以降、電気工事の際には必ず愛用しています。先端の幅が5.5mmでないとコンセントやスイッチの”はずし穴”に先端が入らないので電気工事にはこのサイズがおすすめです。握りやすく滑らず、力が掛けやすいです。それに、安いです。間違いありません。
WERA
Weraのラチェットドライバー、クラフトフォームコンパクト 60RAです。空転トルクが非常に軽く、ドライバーをたくさん持ち歩きたくないという方にはベストな製品だと思います。16本のビットが付属されています。私も最近購入して愛用しています。おすすめです。
このドライバーについて特記した記事はこちら↓
VESSEL
VESSELの電動 ボールグリップ ドライバー 電ドラボール 220USB-1です。これは最近買った工具の中で一番愛用している工具です。ちょっとしたおもちゃの分解や、電気工事にも最適解です。一時はずっと生産が追いついていない状態で在庫切れが続いていましたが最近は普通に買えるようになりました。このサイズでバッテリー内臓でUSB経由で充電ができます。超絶おすすめのドライバーです。
KTC（京都機械工具）
KTC（京都機械工具）のインパクトドライバーセット SD6です。これはガチのインパクトドライバーです。いとも簡単に固着したねじを緩めることが出来ます。最終兵器にどうぞ。おすすめです。
WERA
先端部分がダイヤモンドコーティングされておりしっかりと食いつくので非常に使いやすいです。ボルスターもついており高トルクにも対応できます。先端が特殊加工されているドライバーの代表格です。
ANEX
貫通ドライバーです。ガシガシと叩いてタガネの様にも使用できます。価格もお求めやすく、コスパが非常に良い商品です。
PB SWISS TOOLS
こちらも知る人ぞ知るスイスのメーカー”PB SWISS TOOLS”のドライバーです。グリップの表面が細かくサラサラとしたテクスチャー処理がされており、濡れた手で握っても滑りにくく、油やガソリンに対しても耐性があります。試してみる価値はあります。
KTC（京都機械工具）
最近発売されたラチェット機構付きの精密ドライバーです。シャフトの長さが25mm~80mmの範囲であれば自由自在に調整が出来ます。ピックツールの先端や車のキーレスの電池交換にも使える金属製のバーのようなスパッジャーもセットになっています。
あとがき
いかがだったでしょうか。マイナスドライバーだけでもこれだけの種類があります。工具の沼は深いことがお分かりいただけたかと思います。これからも14年間で習得してきた知識をどんどん紹介していきたいと思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。車いじりの参考になれば幸いです。コメントやお問合せもお待ちしております。コメントは記事の最下段にある【コメントを書き込む】までお願いします。また、YouTubeも公開しています。併せてご覧頂き、”チャンネル登録”、”高評価”もよろしくお願いいたします。YouTubeリンクはこちら
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