自動車整備士が教えるクーラント(LLC・冷却水)交換 R35 GTRで徹底解説

R35 GTR

はじめに

NISSAN(ニッサン) R35 GTRの冷却水(LLC:ロングライフクーラント)交換について徹底解説します。自分で交換してみたいけど、やり方がわからない。ディーラーやショップに聞いても詳しいやり方を教えてもらえなかった。そう感じているオーナーに向けて書いた記事です。ここまで詳しく解説した記事は他には存在していないと思います。最後まで読んでいただき整備作業の一助になれば幸いです。

・交換頻度は初回 7年/16万Km、2回目以降 4年/8万Km毎
・希釈用水は精製水を使用する(水道水だとヒーターコアが詰まる原因になります)
・ラジエータドレーンプラグ ガスケットを忘れずに取り付け
・冷却水の排出量の管理が重要(今回は7.5L排出できました)
ヤカンで水を注ぐ程度の注水速度でゆっくりと注水する

<冷却水 諸元>

  • 総容量 11.0L(今回排出できた量は約7.5Lですので全体に対して68%相当)
  • 交換時期:初回 7年/16万Km、2回目以降 4年/8万Km毎
  • LLC濃度目安:30%
  • ドレーンプラグ締付トルク値:1.2N・m



購入部品

冷却水は”ホルツ ラジエーター液 MH307、希釈用水は古河薬品工業の精製水2Lを使用しました。水道水で冷却水を希釈するとヒーターコアが詰まる等の不具合に繋がりますので希釈する際は精製水を使用しましょう。

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今回は使用していませんが、個人的にはこれらの冷却水もおすすめです。

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作業紹介(アンダーカバー取り外し)

R35 GTRの下回りを整備する場合は作業の前に必ずアンダーカバーの取り外しが必須となります。中央部のアンダーカバーの取り外しはエンジンオイル・オイルフィルター交換作業で徹底的に解説しておりますのでそちらをご覧ください。

エンジンオイル・フィルター交換記事はこちら↓

今回の記事では中央部よりもさらに前側のアンダーカバーの取り外しについて徹底解説します。赤字の丸で囲ったボルト14本(2面幅 10mm)と赤字の三角で囲ったボルト2本(2面幅 13mm)を外すと前側のアンダーカバーが外せます。なお、ボルトの取り外しの前にグロメット(ゴムキャップ)の取り外しが必要です。細いマイナスドライバー等で簡単に外せます。

グロメットの取り外しはいつもこのKTCのマイナスドライバーを使用しています。また、先端を丸く加工していますのでゴムが破れずに取り外しができます。

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取り外した後はこの状態になります。

アンダーカバー取り外し後

ちなみに取り付ける際のトルク値についても先に記載しておきます。
・ボルト(2面幅:13mm):22.0N・m
・ボルト(2面幅:10mm):7.0N・m



作業紹介(冷却水排出)

次に赤字の丸で囲ったラジエータドレーンプラグを+3番のプラスドライバーを使用して外し、冷却水を排出します。排出の際にはラジエータキャップ、リザーバタンクキャップを外しておくと勢いよく冷却水が排出できます。

ラジエータドレーンプラグには下の写真の様にゴム製のガスケットが共締めされていますのでドレーンプラグを取り付ける際には忘れずにつけましょう。※排出した冷却水の中によく落ちてしまいます

ラジエータドレーンプラグ
左側がゴム製のガスケット
ラジエータドレーンプラグ
左側がゴム製のガスケット

余談になりますが、冷却水交換の度にアンダーカバーを外すのは正直馬鹿らしい!と思う方は、ラジエータドレーンプラグの位置を確認してアンダーカバーに穴を開けて、グロメットを付けるのもアリかと思います。設計意図としてはNGですが、作業効率的には◎だと思います。
※もちろんやる場合は自己判断でお願いします

冷却水排出時の様子です。2柱リフトで車両をリフトアップして、ミッションジャッキを使用しています。

LLC排出時作業風景

ミッションジャッキは本来の用途以外にもエンジンオイルを排出する際にも活躍しています。

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排出後のLLCです。水平状態で約7.5L抜けました。ちなみにこのトレイはダイソー(100均)のトレイで、水を1.0L毎に入れて目印をつけた自作SSTです。エンジンオイルやLLCの排出時に毎回使用しており排出した量を確認できるので正確な作業が出来ます。コスパ最強なのでオススメです。冷却水(LLC)の交換作業においては、排出量の管理がとても重要です。

排出したLLC
LEDライトで横から照らすと液量が分かりやすいです



作業紹介(冷却水注入・エア抜き)

冷却水が抜けたら、ドレンプラグを閉め、上から濃度を30%に調整した新しい冷却水を注ぎます。32リットル/min(ヤカンで水を注ぐ程度)以下の注水速度で入れていきます。注水速度が早いとエア混入の原因になりますのでゆっくり焦らず注ぎます。

口元いっぱいまで冷却水が注げましたら、ラジエータキャップを閉め、リザーバタンクの液面を確認し、リザーバタンクのキャップも閉じてからエンジンを始動します。エンジンの暖気はサーモスタッドが開弁するまで行います。暖気時間の目安は3,000rpmで約10分です。サーモスタッドの開弁状態はラジエータロアホースを手で触って温水が流れていることで確認できます。

エンジンを停止し、エンジンが冷えた状態で冷却水が減っていたらリザーバータンクに冷却水を補充します。この作業を繰り返して冷却水の液面が下がらなくなったら交換作業は全て完了です。



最後に

排出したLLCは必ず回収し専門業者(自動車ディーラー、カーショップ、ガソリンスタンド等)に処理をお願いしましょう。LLCは劇物であり排水溝にそのまま流すと生態系を破壊します。ルールを守り、自分の子供世代に影響を出さない車いじりを心掛けましょう。ディーラーやショップに依頼せずに自分で作業するとコスパは最高で、満足度の高い作業が出来ます。とっても楽しいですよ。

最後までご覧頂き、ありがとうございました。車いじりの参考になれば幸いです。引き続きよろしくお願いします。



R35 GTR
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