電気のプロが教えるDefi タコメーター取付 配線方法 徹底解説①

K13改 March NISMO S

はじめに

今回はスポーツカー乗りには超メジャーなDefi Racer Gauge N2 DF17201NISSAN MARCH K13改 NISMO S(HR15DEエンジン)に取り付けましたのでその作業手順について紹介します。ここまで徹底的に記載したサイトはどこを探しても見当たらないと思います。同じ車種を乗っている方にはもちろんですが、自分でタコメーターを取り付けてみようと考えている方にとっても有料級ですので、最後まで是非ともご覧ください。なお、取付作業についてはあくまでも自己責任でお願い致します。

タコメーター以外の追加メーター(水温計&油圧計&油温計)取り付け記事についてはこちらをご覧ください。

車両情報

・車名:ニッサン
・型式:DBA-K13改
・原動機の型式:HR15
・総排気量又は定格出力:1498cc
・初度登録年月:2016年(平成28年)9月
・NISMO仕様

購入部品

今回購入した商品はこちらです。下記の商品リンクから直接購入が可能です。Amazon等のECサイトから購入すれば、小売店の中間マージンが無い分だけ店舗で買うよりもかなり安く購入できます。

・メーカー:Defi
・商品名:Racer Gauge N2
・製品型番:DF17201
・メーター直径:φ80
・メーター色:BLUE MODEL
・メーター文字色:白色
・回転数:9000RPM TACHOMETER
・動作モデル:単独動作モデル

商品リンクはこちら↓

同梱品を並べると以下の通りです。付属で赤色のエレクトロタップが5個付属していますが、私は基本的に使用しません。今回は通電不良が起こりにくい確実なやり方について紹介していきます。

作業紹介

メーター仮組み

取扱説明書に従いメーターを仮組みしていきます。

この作業でのポイントは以下の2点です。1点目は仮組み後にメーターの表示部をマスキングしておきキズを防止することです。取付時にキズがついてしまうと動かす前から萎えます。

2点目はメーター裏の配線を出来る限り綺麗にまとめることです。これは自分の車ですのでとことん拘りたいところです。

エンジン回転数信号取り出し

Defiのタコメーター取付における最大の難所はエンジン回転数信号(点火信号No.1)の取り出しです。記事がとても長くなってしまいますがこの記事を見た方が本当に悩まずに作業出来るように丁寧に解説してみたいと思います。なお、取付にはECUの配線を触りますので自己責任でお願いします

MARCH NISMO S K13改にDefi タコメーターを取り付ける場合はECU(エンジンコントロールユニット)からエンジン回転数信号(点火信号No.1)を取り出す必要があります。ECUおよび室内とエンジンルーム内を繋ぐハーネスの位置がバッテリーの真後ろにありますのでバッテリー等の取り外しが必須となります。潔くどんどん外していきます。

ECUのコネクターをECUから取り外しますのでバッテリーの取り外しはMUSTです。他に不具合が出ますので必ず取り外しましょう。バッテリー端子を取り外した後はバッテリー端子にキャップを付けておくと不意のショートを防ぐことができます

バッテリーが外せましたらタワーバーをソケットレンチ等で緩めて取り外し、バッテリーのさらに後ろにあるヒューズBOXをずらすために取付ボルトを緩めていきます。まずは下側のボルト2本を緩めます。なおこのボルト2本はヒューズBOXが干渉して普通のラチェットレンチ等は入りませんので10mmのギアレンチを使用して緩めます。ギアレンチがあると作業効率が格段に上がります。

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次にヒューズBOXの上部のナット1個を緩めます。ここは10mmセミディープのソケットが丁度良い長さです。

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次に室内側から配線ガイドを通してエンジン回転数信号入力線を通す準備をします。インストについているカバーを取り外します。カバーを取り外すには先にセンターパネルを取り外す必要があります。樹脂製のハンディリムーバーを使用して勢いよく引っ張れば外れます。ドライバー等は不要です。センターパネルが外れましたら2番ドライバーを使用してビスを緩めてからカバーを取り外します。

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室内側から配線ガイドを通します。先にエンジンルーム側から標準で巻かれているハーネステープを取り外しておくと配線ガイドが通ってくるのが確認しやすいです。また、配線ガイドを通す際は、ゴムの内部で重要な配線が断線しますので無理に差し込むことはせず、シリコンスプレーを配線ガイドに塗布して滑りを良くして通します。このゴムに穴を新たに空けて配線を通す人が多いですが、防水処理が必須です。そのまま放置すると普通に雨漏れします

配線ガイドの先端には室内側とエンジンルーム側の間を通したい配線(今回は青色の配線)を挟んで引っ張ってきます。このエーモンの配線ガイドはめちゃくちゃ便利です。この配線ガイドに何回も私は助けられています。

エンジン回転数信号入力線(青色)が通せましたらECUのコネクター付近に配策します。今回信号入力線を分岐するコネクターは3個ある内の、一番下のコネクターになります。

ECUのコネクターをECUから取り外すには下の赤丸の箇所をマイナスドライバー等で押しながら下向きにロックをスライドさせると取り外せます。

ECUのコネクターが外せましたら、赤丸のタイラップをニッパーでカットします。

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縦に4極、横に8極の向きで、左下、右下にピンクの配線が来るようにしてコネクターを見た際に、右上に”緑”、その左横に”赤”、そのさらに左横に”白”、そのさらに左横に”紫”配線があります。今回は”紫”の配線、『点火信号No.1』から分岐して回転数信号を取り出します。”紫”の配線だけハーネスの束から分離させて接続の準備をします。

信号を取り出す方法は多数あり、どれが正解ということは決まっていませんが、今回は電気工事で良く使用する裸圧着端子を使用した方法で接続します。

簡単な流れとメリット・デメリットを記載します
・母線をカットして、裸圧着端子を使用して分岐し、防水収縮チューブを使用して絶縁する。
・メリット:確実な接続が可能。収縮チューブが挿入でき確実に絶縁ができる。
・デメリット:母線をカットするため、作業ミスすると復元できないリスクがある

”紫”の配線(点火信号No.1)を写真の位置でニッパーを使用しカットします。

”紫”の配線(点火信号No.1)及び”青”の配線(エンジン回転数信号入力)の絶縁被覆をオートマルチストリッパを使用してストリップします。オートマルチストリッパが入らない場合はニッパーを使用して絶縁被覆を切り取ります。

裸圧着スリーブ B1.25を使用して分岐させます。圧着工具は専用のものを使用しますので圧着不良はまず起きません。

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絶縁にはエーモン工業の防水熱収縮チューブがオススメです。ENGルーム内は水が入りますので防水対策が必須です。

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ヒートガンを使用して熱を加えて収縮チューブを加温します。段ボール等で養生すると他のハーネスが高温にさらされずに作業出来ます。

分岐が出来ましたらハーネステープを使用してハーフラップで巻きつけます。

新品のタイラップでハーネスをECUコネクターに固定します。タイラップも一流メーカーの製品を使用しないとENGの熱ですぐに脆くなり切れてしまいます。オススメはヘラマンタイトン一択です。

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エンジンルーム内はエンジンの熱害や事故時のハーネスの断線による出火を防ぐために必ずコルゲートチューブの設定が必要です

ECUにECUコネクターを再組付します。ロックをスライドしてしっかりと固定します。

室内側とエンジンルーム側の間にあるゴムの状態です。このままでもまず水が侵入してくることはないですが、私は念の為ハーネステープを使用してさらに防水処理をしています。

かなり狭いですが、なんとか巻けます。

最後に

いかがだったでしょうか。予想通り非常に長い記事になってしまいましたが、少しは参考になったかと思います。自身で作業されるにもショップに依頼されるにも取付にはどのような作業が必要なのか知っているだけでその作業の”価値”がある程度判断できると思います。

まだ作業としては完結していませんので次回の記事で車内配線・メーター設置・初期設定・作動画面等々について紹介します。

最後までご覧頂き、ありがとうございました。車いじりの参考になれば幸いです。コメントやお問合せもお待ちしております。コメントは記事の最下段にある【コメントを書き込む】までお願いします。また、YouTubeも公開しています。併せてご覧頂き、”チャンネル登録”、”高評価”もよろしくお願いいたします。YouTubeリンクはこちら



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