はじめに
古い車を大切に維持されているオーナーの中でエンジンからのオイル漏れに悩んでいる方は決して少なくないはずです。オイル漏れは放っておいても自然に良くなることは無く、日々悪化する一方です。漏れたエンジンオイルがエンジンに共締めされている補機（ほき）部品（オルタネーターやエアコンコンプレッサー等）に掛かりニ次不具合に繋がることは言うまでもありません。
そこで今回はエンジンヘッドカバーガスケット交換（S15 シルビアにおける正式名称はロッカーカバー）について徹底解説します。同じS15 シルビアに乗っている方はもちろん、他の車種に乗っている方にとってもヘッドカバーガスケットの交換手順はほぼ同じですので非常に有益な情報になると思います。整備作業の参考になれば幸いです。
・放置していても良くなることはないため、二次不具合に繋がる前に予防整備が大切
・S15 シルビアではガスケット交換と一緒にWASHER SEALの交換も必須
・お店に出すと約10万円、自分で交換すると約1万円（部品代のみ）でできる
ヘッドカバーガスケット交換以外の記事もたくさん書いています。是非ご覧ください。
車両情報
・車種名称：シルビア spec R（ターボ）
・型式：GF-S15
・原動機型式：SR20
・初度登録年月：平成13年（2001年）11月
・車種記号：GBYARUYS15UD4E-BAB KH3（ボディカラー：黒） G（内装色）
1桁目（G）…2ドアクーペ
2,3桁目（BY）…SR20DET
4桁目（A）…後輪駆動（2WD）
5桁目（R）…右ハンドル
6桁目（U）…spec R エアロ
7桁目（Y）…手動6速
8,9,10桁目（S15）…S15
11桁目（U）…ターボ（EGI）
12桁目（D）…国内標準仕様
13桁目（4）…4人乗り
14桁目（E）…spec R エアロ仕様
15桁目（-）…標準仕様
16桁目（B）…プライバシーガラス（リアサイド、リアウィンドウ）
17桁目（A）…オーディオレス
18桁目（B）…キセノンヘッドランプ
エンジンからのオイル漏れの原因はゴム製ガスケットの劣化
ガスケットはゴムでできています。エンジンの熱を長期間、常に受け続けることで劣化し、本来の柔軟性がなくなります。まるでプラスチックのようにカチカチになってしまい、密着性が低下します。
オイル漏れを放置しても良いことは何もありません
さまざまな不具合に繋がります。不具合事例としてよくあるのはオルタネーターの発電不良、スターターモーターの焼き付き等が多いです。放置していても良くなることは決してなく、悪化する一方ですので二次不具合に繋がる前に予防整備が大切です。
購入部品
今回購入した部品は以下の通りです。全て日産純正部品を購入しました。ヘッドカバーのガスケットのみを交換される方も多いですが、S15 シルビアの場合は同時にWASHER SEALの交換も必須です。WASHER SEALもゴムでできており、長期間ボルトで圧縮されて厚みが薄くなっていますので交換しないとヘッドカバーの押し付け力が不足しガスケットが新品でもオイルがまた滲んできます。後でもう一度作業する手間を考えると必ず同時交換しましょう。
・部品名称：GASKET-ROCKER
・部品番号：13270-65F00
・数量：1
以下の商品リンクからインターネット経由で直接購入が可能です。Amazon等のECサイトから購入すれば、小売店の中間マージンが無い分だけ店舗で買うよりもかなり安く購入できます。
・部品名称：WASHER SEAL
・部品番号：13268-31U0A
・数量：15
こちらも以下のリンクから直接購入が可能です。
・部品名称：GASKET ROCKER
・部品番号：13271-65F00
・数量：1
現状把握（エンジンオイル漏れ状態）
ガスケット交換作業の紹介に入る前に、現状のオイル漏れ状態の紹介です。ヘッドカバーの全周からオイルが滲み出ています。
次回は作業編です
作業編が非常に長くなっておりますので、記事を2つに分けました。
S15 シルビア ヘッドカバーガスケット交換 作業編はこちらです↓
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